今日、ふとあることを思い出しました。
脚本や小説家でいらした向田邦子さんという方は、業界では悪筆で有名な方だったようで、そういう意味では編集者泣かせの作家さんでいらしたようです。
今と違って、原稿用紙に手書きで文字を書いていた時代のお話しですね。
その時代は、締め切り前は、編集者さん方が、先生の仕事場に待機して、原稿がしあがるのを今か今かと待ち構えていたそうです。
当時の編集者さん方は、ご自分の担当の先生のお書きになる文字なら、かなりの悪筆であっても、たいていはスラスラと読み進めることが出来ていたのだと思います。
それに手書きの時代の作家さん方は、頭に浮かぶ言葉を急いで文字にしてゆくのに、ゆっくり丁寧になど書いていたなら、とても追いつかないと思うのですよ。
ある時どうしても、向田先生の原稿の中で、どうしても解読不能な箇所があって、編集者さんが「先生、この犬の目に眼帯とは・・・?」と恐る恐る訊ねたところ、「ああ、それは、犬の日に腹帯よ」とお答えになったというエピソードが、なぜかとても印象に残っているのです。
ずいぶん昔のことなので、何で読んだのかは覚えていないのですけど、おそらく向田先生がお亡くなりになった後、担当の編集者さんの回想が紹介されたものだったのでしょうね。
とにかく「犬の目に眼帯」というフレーズが、とても印象的で・・・。
犬が眼帯をしている姿を想像すると、とてもユーモラスで、なんだかあまりに可愛らしく、思わず顔がほころんでしまうのです。
もともと向田先生の記したい意味であった「犬の日に腹帯」というのは、安産祈願の「戌(いぬ)の日」のことだと思うので、本来は犬ではなく「戌」が正しいわけなのですが。
犬は子だくさんなうえ、生き物の中では比較的お産が軽いといわれているのだそうで、そこから「戌の日」が安産祈願に良い日取りとされるのです。
ところで何故、「犬の目」の話を思い出すに至ったかというと・・・。
きっかけは、妹のBeBeがチワワのうきわにあげた「おやつ」なんです。
BeBeから、大好きなジャーキーをもらったうきわは、大事に前足でジャーキーを持って、大喜びで噛み噛みするのを楽しんでいました。
じっくり時間をかけて咀嚼を楽しめば、幸せを長持ちさせられるものを、そこはやはり犬なものですから、急いで丸飲みしそうになったんです。
それで、のどに詰まらせては大変と、とっさにBeBeがうきわの口から、ジャーキーをもぎ取った形になったのですね。
幸せのさなか、夢中で噛り付いていたところに、いきなり宝物を奪われそうになったうきわは、当然、全力でジャーキーを守ろうとしましたが、所詮、体重1.6キロのチワワですから、あっさりと取り上げられてしまいました。
愕然としてBeBeを見上げるうきわ。 すると、うきわの目から、大粒の涙がポロリとこぼれ落ちたのでした。
ああ、なんと気の毒なことでしょう。
犬だって、悲しいことがあれば、涙がでちゃうのです。 人も犬も、悲しい気持ちは同じなんです。
だから犬をいじめてはだめ。
泣いちゃうよ。
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うきちゃんごめんね。
お詫びに今日はビスカル(犬用ビスケット)と無添加クッキーを買ったわ。
明日のおやつにしましょうね。
BeBeちゃん
うきわは悲しくて、いっぱい泣いたの。
思い出しただけでまた涙が出るの。
うきわ