先日の、三途の川の話で思い出したことなのですが、お彼岸だからお話ししちゃおっかな。
子供の頃、祖母から聞いた話しです。
祖母の親戚の誰かのことだと言っていたように記憶しているので、私たち姉妹とも血縁のある女性のはず。
祖母はその人から、何度もこの話を聞かされことがあるようでした。
それは、いわゆる「三途の川を渡る手前で、こちらの世界に引き戻された」という話しです。
気づいたら、ものすごく綺麗なお花畑の中を、とても幸せな気持ちで歩いていました。
本当に綺麗なお花畑が、ずーっとずーっと向こうまで広がっていて、あまりに綺麗で楽しくて、軽やかな足取りでどんどんお花畑を進んでいきました。
ところが、後ろから自分のことを呼ぶ人たちの声が聞こえてきます。
「おばあちゃーん、おばあちゃーん!」
「うるさいなあ、こんなに楽しいのに・・・!」
そう思ったので、声を無視して、そのままお花畑の中を歩いてゆこうとしました。 せっかくこんないい気持ちでお花畑を歩いてるのにと、呼ばれる声のことが煩わしく思えたのです。
でも、あまりにもしつこく呼ばれるので、
「もう、なんなの?」と振り返ると・・・その時が、まさに自分が死の淵から、こちらの世界に戻ってきた瞬間でした。
そういうお話しです。
そっか、なるほど。 幼かった私は思いました。
人が息を引き取ろうとしている時には、あちらの世界に行ってしまわないように、大きな声でその人の名前を呼ぶと、こちら側に引き戻すことができるかもしれないのだな。
「おばあちゃんにそういう時があったら、私、いっぱい大きな声で呼ぶからね‼️」そう言うと、祖母はただ黙って、にっこりと笑っていましたっけ。
結局、祖母の臨終の時には、父をはじめ、私たち家族は皆、間に合わなかったのです。
なにしろ、父が病室の祖母を見舞い、声をかけてから、一旦福岡の自宅に戻っている途中に、祖母は息を引き取ったので。
独り住まいだった祖母が自宅で倒れて、病院に運ばれてから、たったの一週間後のことでした。
「大きな声で、おばあちゃんのことを呼ぶからね❗️」と言ったことは、果たせませんでした。 でも、あっという間に旅立ってしまったことは、あのキッパリとした性格の祖母らしいな、という気もしたのです。
この国には昔から、「親の死に目にあえない」と言う言葉があります。
そのことを、「親の臨終の場に立ち会えない」という意味だと解釈している人が、意外に多い気がしますが、本当はそうではありません。
本来は、親よりも先に、自分があの世に行ってしまうことは親不孝だという意味の言葉です。
自分の親を見送る葬儀を行い、葬儀の席では、生前に関わりのあった方達、親しかった方やお世話になった方々に、故人に代わってお礼を伝えること。
また、その方達から、故人の生前の、素敵なエピソードを聞かせてもらうような機会を得て、これまで自分の知ることのなかった親の立派な一面を知ることができたというようなこと。
葬儀を執り行うことで、「これまでの人生で、あなたから学んだことを活かして、これからもしっかりと生きていきます」という決意とともに、しっかりと親の最後のお見送りをすること。
つまり、親の最後のお別れの場に立ち会い、しっかりと見送ることが当たり前にできることが親孝行だ、という意味の言葉なのだと私は理解しています。
命の順番は、決して年功序列にはなっていませんから、病気であったり不幸な事故などにより、悲しいことに親より先に旅立つことになってしまう方もいらっしゃいます。
ただ、世の中には、罪を犯して収監されていたことで、元気な命があるのに、親の死に目に会えなかったとか、放蕩三昧の末に、親の死に目にすら会っていないというような、親不孝な人がいるものなのです。
また、因果応報と言って、これまでの人生の自分の行いは、必ず自分に戻ってくるものです。
親の葬儀の場で、最後のお礼の言葉を伝え、お見送りをすることに立ち会えないということは、これまでの生き方に対する報いだという意味でもあるのでしょう。
親の死に目にあえないと言う言葉が、親不孝につながるという本当の意味は、自分の生き方や心がけを正しく持つようにという教えでもあるのですね。
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ウチの両親、最早父親は癌。母親は半身不随で医療介護院。
そんな晩年期ではございますが、出来る時にキチンと親孝行に励む所存でございます。
そしてキチンと何もかもから自立出来る様に。精進して行く所存です。
智貴ちゃん
本当にご立派いらっしゃいます。
ご苦労も多いことかと存じますが、
使命とか、役割いう言葉だけでは片付けられない
大変な徳をお積みでいらっしゃるのだという気がします。
ご両親様お二人とも、どうかお大事になさってくださいませ。