美容家の佐伯チズさんが、筋萎縮性側索硬化症（ALS）を患っていることを公表されました。
筋萎縮性側索硬化症（ALS）とは、筋肉を動かし、かつ運動をつかさどる神経に障害が起こることで、手足の筋肉や、呼吸に必要な筋肉が、だんだんやせて力がなくなっていくという難病です。
「美容家・佐伯チズさん、筋萎縮性側索硬化症（ALS）を公表」
現在は、すでにご自身の力では歩くことが困難になってきていらっしゃるようで、車いすをお使いのようですが、喉や舌の筋肉にも影響がある病気ですから、以前のようにハキハキとお話することも難しくなっていらっしゃるみたいで…。
美のメソッドを伝えるお仕事で、たくさんの女性を幸せにしてくださっていた方だけに、とても残念。
きっと、ご本人が一番お辛いことでしょうけど、今日、このことを知って、すごくショックでした。
佐伯チズさんは、私の憧れの女性です。 美しくて強くて、ご自身の持つ技術と知識を、熱心に惜しげもなく公開され、たくさんの女性がより美しくなることを手助けしたいという強い思いをもって、走り続けて来られた方です。
長年、外資系の化粧品会社で、カリスマとしてお仕事をしてこられ、定年までお勤めになった後は、現役エステティシャンとしての活動をなさるかたわら、「美肌塾チャモロジースクール」を設立されて、数々の著書を出版され、トークショーや講演をなさったりで、たくさんの人たちに美容のメソッドを伝えてこられました。
実は、業界は違うけれど、かつて私が海外ジュエリーブランドに飛び込んで、仕事を始めたばかりのペッタペタの駆け出しだった頃、当時まだ現役でクリスチャン・ディオールにいらした佐伯チズさんを何度かお見掛けしたことがあるのです。
その頃、私は少しのあいだ、帝国ホテルのブティックに勤務していたことがあって、当時、同じ帝国ホテル内にあったクリスチャン・ディオールのサロンにいらした佐伯さんのお姿を、よくお見掛けしていたのでした。
何と申し上げたらよいのか・・・あの方専用のスポットライトが当たっているのかと思えるほど、光り輝いていらしゃいました。
ものすごくパワフルでシャイニーなオーラが、ガラス越しに、表の通りまであふれ出ているくらいでした（大げさでなくて、ホントに‼）
そのころ、ディオールの社内ではもちろんのこと、すでにコスメ業界ではカリスマとして、相当な有名人でいらしたらしいのですが、当時の私は業界が違ったというだけでなく、いろんな意味で努力不足で勉強不足な未熟者で、佐伯さんのお名前すら存じ上げなかったのですが…。
それから何年か経った後のことです。 ディオールを定年退職なさった後、独立された佐伯チズさんが、雑誌に登場されているのを見つけた時に、「ああ‼ あの方だ‼」ってすぐにわかりました。
ディオールでは、美容部員さんの教育にも、お力を存分に発揮されたという方だけに、私も自分が時計宝飾ブランドのブティックのマネージャーという立ち場になった時、スタッフの育成に迷い悩むたびに、この方を理想の上司として目標にすることで、頑張れた気がします。
佐伯チズさんの生き方や、仕事への向き合い方のポリシーは、一本筋が通っていて、甘えがなくて、ものすごくカッコいい。
42歳の時に、最愛のご主人様を失くされ、毎日何も手につかず、とにかくもうボロボロになって泣き暮らしたのそうですが、45歳で美容業界に復帰され、無我夢中でお仕事に打ち込まれて、「仕事も人付き合いもお金もすべてを好転させた」という方です。
佐伯さんのお話のなかには、ご病気で他界された、最愛のご主人様のお話がよく出てきます。
同じ女性として、人生の中で、それほどまでに好きになれるような方と巡り会えたということにも、何というのか憧れと、希望のようなものを感じます。
ですが、佐伯チズさんのご著書や、美のメソッドの中には、男性ウケを意識したり、男性に媚びるために美しくなりましょうと提唱するようなことが、いっさいないのですね。
自分を美しくすることは、自分の責任で、自分のためであるという発想です。 私は、その潔さが大好きなんですよ。
男の人にモテたいとか、男の人に頼りたいとか、男性に求める意識が高い女性にとっては、正直なところ心に響かないかもしれませんが。
このエッセイは、美容のことは一切書かれておらず、佐伯さんの生き方の方針や、お仕事への向き合い方が詰まっているものです。
ちょっとしたビジネス書としての役割だけでなく、素敵な女性の心づかいなども書かれていているマナー本として、それから、逆境を乗り越える方法や、お気に入りの気分転換の方法など、様々な秘訣が記されていて、大好きな本です。
ちょっとした開運法も書いてあったりするのよ。
時々取り出してきては、何度も読み返してきた本なのですが、最近ではkindleで、旅先や時間が空いたときにカフェで読むことがあるくらい、繰り返し目を通しているものです。
「女の人生は45歳から！」とおっしゃるとおり、ご自身も45歳でリスタートされ、成功なさったわけですから、その信条には本当に学びがたくさんあって、目を通すたびに新しい気づきがあるのです。
佐伯さんの信念の中に、「夢はクスリ、あきらめは毒」という言葉があるのですが、とっても素敵な言葉ですよね。
それから、「若いころに、ちやほやされて、何となく生きてきた人というのは、年齢を重ねると枯れてゆく一方」だと仰っていて、目標と、将来的にこうなるのだというビジョンを持つことの意味と大切さ、いくつになろうとそれに向かって、努力を怠ってはいけないということを学ぶ気がします。
日常生活では、佐伯さんの「肌が変われば、人生が変わる‼」というお言葉にも、ずいぶんと希望を与えてもらっています。
だって、親からもらったもともとの顔立ちは、いくらコンプレックスがあろうとも変えようがないけれど、イキイキとした素肌を作る努力をすることで、見た目も心もイキイキと変われるのならば、そのノウハウは是非学びたい‼ って思いますものね。
といいつつも…最近、お肌のお手入れとか、メイクとか、かなりざっとしていたので、改めて反省…。
心の在り方って、お顔に出ますよね。 気持ち引き締めなければ…。
ちなみに、春に、春色のコスメを新調するのは、風水の開運メソッドなんですよ♬
佐伯チズさん、きっと素敵な笑顔を忘れず、ご病気に負けずに頑張ってくださると信じています。
この病気は、多くの研究者によって原因究明の研究が進められているそうです。 一日も早く、原因が究明され、特効薬ができますように。
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