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お稽古おさめ

楽しいクリスマスをお過ごしになられましたか?

クリスマスが終わると、いよいよ年の瀬。
今年のお仕事納めを迎えられた方も、多くいらっしゃることと思います。

私はといえば、お仕事に関しては相変わらず「年中無休・24時間営業中」なのですが、今年最後の「お習字のお稽古」に行ってまいりました。

と言っても、私の師匠のお弟子さんの中で、私は間違いなくダントツに不真面目なポンコツです💦

毎週きちんと教室に通い、ご自宅でも熱心に課題を練習されている他のお弟子さん方と比べると、私の怠慢さといったら、もう目を覆いたくなるレベルなんだわ。

「一枚でもいいから、書くことが大事よ」そう言ってくださる師匠の優しいお言葉を、私は都合よくそのまま真に受けて、月に一度提出する課題を、あまりに時間がない時などは、あろうことか本当に「一枚だけ書いたもの」を提出するという厚かましすぎる所業(奇行というべき!?)をやってのけている・・・。

師匠には、心の底から「ごめんなさい」なのです。

そんな私なのですが、今年は、なんと「師範」の称号をいただくタイミングで、師匠から 「彩雨(さいう)」 という雅号を授かったのでした。

「彩る雨」と書いて彩雨。

色のついた雨、という意味ではなく、”自然の中の、色鮮やかな景色の中に降る雨に彩(いろどり)を感じる”という、とても風雅で美しい意味を持つ雅号です。

正直、こんな私にはもったいないほどだよね💦

だからこそ、この雅号に恥じないように、もっとしっかり練習する時間を取って、もっと、もっと、きれいな文字が書けるようにならなくては、と思うのです。

文字を書くということ。

活字ばかりを目にすることが多い今だからこそ、ちょっとした気持ちを伝えるときには、あえて手書きの文字で、と思い、普段はオリジナルのサンキューカードを使っている私ですが、クリスマスには、毎年、大切な方お一人お一人を思い浮かべながら選んだ、クリスマスカードにメッセージを書きこんで、送るようにしています。

12月は本当にやることが多くて、どうしてもバタバタ・・・「だから字に丁寧さが欠けてしまう」というのは、完全に言い訳だよな~と、反省しつつ、それでも「心だけは込めよう」と思って、カードを書くのです。

でも、今年は特に思いました。

いただいた雅号に恥じない文字を書くということを、もっと、もっと、意識しなくてはいけないな、と。

名前をいただくというのは、本当に特別なこと。

それは単なる呼び名ではなく、生き方そのものを含めて、しっかりと背負っていくものです。

いただいた名前に対して責任を持つということは、日々の在り方も意識して整えなければならないのだということ。
名前をいただく、というのは、ただ「呼ばれる肩書きが増える」ということではないのですから。

それは、その名前にふさわしい在り方で生きていく、という強い覚悟を引き受けることでもあるのだと、私は受け止めています。

名前って、誰もが欲しいと思えば、誰もが簡単にもらえるものではないものです。 そこには、タイミングもあれば、積み重ねもあれば、まだその時ではない、という判断をされるということもある。

そして、いただいたからには覚悟をもって、名に恥じない生き方をする責任が生じるのです。

それをどう受け止め、どう振る舞うか。 そこにこそ、その人の「在り方」が、はっきりと表れるのだと、私は思っています。

「欲しい」と声を荒げれば与えられるものではなく、黙々と、自分の足元を整えれば降りてくるというもの。 だからこそ、襟を正して受け止める必要があるのだと、改めて感じています。

彩雨という雅号をいただいて、この名前に恥じないように、文字を書く時間も、生き方も、少しずつでもいいから確実に、丁寧に整えていきたい。

それは、誰かに認められるためではなく、この名前を授かった自分自身に対して、胸を張れるようにしなければいけないから。

名前をいただくというのは、祝福であると同時に、とても静かで重みのある約束なのだと思うのです。

毎年、いただいたクリスマスカードを飾る窓辺は、私にとって、特別にお気に入りの空間になります。 必ず今年の最期の日まで飾ると決めているのは、眺めるのが嬉しくて、25日過ぎてもとてもしまう気持ちになれないからでもあるのです。

手書きの文字が綴られたカードは、どれも全てが世界に一つしかないもので、メッセージの一つ一つの文字が全て輝いて見えます。

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