台風一過
今朝は、静かで晴れやかな朝を迎えました。
昨日セブ島を通過した台風Tino(ティノ)は、可愛らしい名前に似合わぬ破壊力を振るいました。
今のところまだ、全体の被害状況の把握は、完全にはできていないようですが、現在お亡くなりになった方が少なくとも85人に達したと発表されました。 行方不明者も多数出ているようです。
台風は昨日の未明に上陸し、フィリピンを東から西に横断しました。
最も被害が大きかったのは、私たちが滞在しているセブ市の周辺らしく、洪水で家屋が浸かったり流されたり、がれきの落下などの、甚大な被害が出ているようです。
この島では、ほんの1ヶ月ほど前にもマグニチュード6.9の大きな地震が起きていて、先生方の中にも被災された方がたくさんいらっしゃるのです。
一難去って、また一難…。 災害が続いていることで、なんだか居た堪れない気持ちになります。
昨日は、学校も休校になったので、私たち姉妹は、終日、お部屋から一歩も出ずに過ごしました。
深夜の停電で、冷蔵庫の霜が溶けて、中が水浸しになってしまった程度の、とても小さな被害です。
それほど安全な場所で過ごしていました。
南九州で育った私は、台風そのものには慣れている・・・というと、ちょっと語弊があるだろうけど、「そろそろ近づいてくる・・・」という独特の気配で、なんとなく台風の規模をイメージできるのですが、子どもの頃に体験した自然の風景や感覚というのは、大人になってからの「ものさし」になるものですね。
南九州の台風は、この辺り同様に、すごく勢いがあるのですよ。 なので気持ち的に「台風に備える」という感覚が、体に染みついているのかも。
それにしても、11月に台風を経験したのは、人生で初めてです。
台風が通り過ぎたあとというのは、いつもどこか独特な静けさがあります。
空は、何事もなかったかのように青く広がり、風はやわらかくて、陽射しは不思議と穏やか。
でも、昨日までの景色が大きく揺さぶられたことに、否応なく向き合わざるを得ない現実があります。
とても安全で、停電の他には特に何事もなかったこの学校でも、窓の外に目をやれば、プールに浮いた木の枝や葉を取り除いて清掃をしている人が見えます。
みんなそれぞれが一昨日までの日常を取り戻すために、淡々と動いています。
離れた場所の災害のニュースを聞くと、誰もが現実味を持てないということがあるかもしれません。
けれど、こうして同じ空気を吸い、同じ空の下にいると、「誰かの痛み」を身近に感じます。
一日も早く、この島に住む人たちに穏やかな時間が戻りますように。
この島は、敬虔なカトリック教徒の多い島なだけに、人々は「祈る」という行為にとても真摯です。
祈りは時に、どうにもならない現実を受け止めるための力にもなり得るものです。
私もまた、ここに居合わせた者のひとりとして、この島の人々の幸せを願います。
ここに神様の助けがありますように。
救いの光が、必要な場所へ届きますように。
スーパーマーケットも早仕舞いすると聞いて、慌ててBeBeと、お菓子や飲み物やヨーグルトなどを買い込みました。
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