昨日、ステキな読者の方から、是非おねだり上手な女について語って欲しいとリクエストを頂きました。
これに関しては私個人の意見は全く参考にならないかと存じます。 何故なら、短気は損気の代名詞のようなわたくし :deredere: おねだりする前に、いつも気がついたら自分で買っちゃってますもの 🙁
ただ、海外ブランドのブティックにおりました際、数々の女性のおねだり現場はリアルに目撃してまいりましたので、今日はそのお話をしたいと思います :memo: :pen:
ある年の、クリスマスが近い頃でした。 ブティックの重たい扉を男性が開き、見とれるほどの美しい女性を連れてお店に入ってこられました。
女性は20代後半・・・といったところでしょうか、夕方の時刻でしたから、この40代半ばにお見受けする男性を伴って、きっとこれから彼女のお店にお出になるのでしょう。 素人さんならば、せいぜいお友達の結婚式にお呼ばれの時にのみ、人生のうち何度かだけ美容院でお願いするような、完璧なアップのヘア。 少々の強風にはびくともしそうもないヘルメット装備ですが、その完璧なまでのヘアスタイルで、これからご出勤なさるお店の華やかさが容易に想像できます。
それにしてもあまりに美しすぎるお顔立ち・・・ :kirakira: これにはきっと、たいていの殿方はイチコロでしょう :smile1:
ほどなく、彼女は無表情で、簡潔に、「これ・・・」 とだけおっしゃり、ある人気の時計をケースから取り出すよう、お申し付けになりました。 店内では一番低価格の部類の時計ですが、とても可愛らしいデザインで、価格はそれでも50万円弱といったところです。
彼女のほっそりとした白い手首にのせられた時計はより可愛らしく見え、それはそれはよくお似合いです・・・ :happy:
「まぁ、とてもよくお似合いです :smile3: :heart2: 」 私は心からそう申し上げました。 彼女は無言で無表情のまま、ただじっと時計をのせたご自身のお手元を見つめていらっしゃいます。 数分間の静寂・・・。 それを破ったのはその男性の唐突な 「あは、あは :niko: 」 という笑い声でした。 原色のゴルフウエアをタウン着にもしてしまうタイプのその彼は 「ね、他の店も見てみようよ、ね、ね? :nageyari: 」 と言ったかと思うと、あっという間に彼女を連れてお店から立ち去ってしまいました。
ところが翌日、 「どれなの? どれ?」 と言いながら、お店にかなりご年配の男性が、気ぜわしく入ってこられました。 ご一緒なのは、なんと昨日のあの美しい女性。 わたくしも、ただ笑顔で無言のまま昨日の時計をお出しいたしますと、 「はい、いくら?いくら?」 と、いきなり札束を取り出されたそのご老人は、おつりを受け取るのももどかしいという風に、彼女に 「お寿司食べよう、ね? 美味しいとこあるから、行こ、お寿司、ねっ :deredere: 」 と、言ったかと思うと、たちまち彼女を連れて去っていってしまったのでした。
ふふ~ん :smile3: お見事 :happy: :kirakira: わたくしは密かに心の中で、彼女におねだり女王、「クイーン」の称号を差し上げました :star: その後も彼女はそのつど違う男性を伴い、お買い物にきてくださるので、すっかりお得意様になっていただくわけですが、お見えになった際は終始無表情で何もお話になりません。 唯一私に一言 「これ・・・」 とだけお申し付けになるのみです。
ある日、新人のスタッフが慌てた様子で私を呼びに来ました、何事かと思って店内に顔を出してみると、その女性が珍しくお一人でお越しくださっていました。 新人のスタッフは、お得意様らしきお客様がお見えになって、どう対応してよいかわからなかったのですね。
「まぁ :smile2: こんにちは :heart: いらっしゃいませ ❗ 」 と、私がお声がけした途端、その女性がなんとも美しい笑顔でにっこりとなさったのです。
初めて見る彼女の笑顔でした :kirakira: 背景にバラやユリの花を背負っているかのように思えるほど、周囲がぱっと明るくなったように見えた美しい笑顔・・・ :happy: :kirakira:
ああ、そうだったのか・・・。 私はその時思いました。 あまりに美しいその方です、それだけできっと男性は彼女の虜になるでしょうけれど、彼女の武器は思いがけず時折見ることができる、この特別な笑顔なんだと :kirakira:
お店にいらっしゃる若い女性で、上目遣いに彼に、「ねぇ~ん :smile3: これが欲しいぃ~ん、買ってぇ~ :heart2: 」とおねだりする方はたくさんいらっしゃいました。 彼は間違いなく笑い飛ばし、「わははは :nikoniko: 買えるかよ、俺がこんな高いもん ❗ 」 と、冗談で片付けられてしまうものです。
中には、「オマエ、こんなのはなぁ、キレイで上品なお姉さんしか似合わないんだぞ :smile1: 」 なんて、聞いてるこちらがつられてうっかりうなづきそうになるほど、当然のごとく彼女をたしなめる方もいらして、そんな場合、女の子はたいてい 「んも~ :iyaiya: 超ムカつく~ ❗ 」 なんて言いながら、彼女のふくらはぎには全くサイズが合っていない、合皮のブーツをバタバタ鳴らし、彼の腕にバシバシとパンチをくらわすわけですが、彼はいつものじゃれ合いとしか思ってないから、えへへ :smile1: と楽しそうに笑っているだけ :nageyari:
もしくは 「ハイハイ、宝くじ当たったらね :smile3: 」 と軽くいなされ、 「え~、欲しいよぉ~ぅ :hun: 」 とそれでもアヒル口で甘えている彼女を残し、さっさとお店を立ち去ってしまうか。
うん、どのおねだりも間違っている・・・ :su2: 私はかの「おねだり女王」を思い出しつつ、思うのでした。
でね、私のおねだり・・・ 「ぽちっと」よろしく。 ←簡潔にねだってみた :nageyari:
aya 様 :heart:
早速ありがとうございました :happy:
おねだりクイーン :star: の特別な笑顔 :smile2: って見てみたいです :love:
そーですよねぇ・・・ :smile3: この時期ブランドショップでおねだり中のギャルなど拝見しますが、‘かってぇ~これがい~い~’って言ってるギャルほど不発に終わってますもの :nikoniko:
あんまりしつこくねだってると聞こえてくるこちらの方が、そこまでしてブランド持ちたいのぉ???って恥ずかしくなってきます :nageyari:
わ~こんなに一杯買ってもらっちゃって凄いわぁっていう方に限って物静かに‘これと・・・これをって’感じでした。
私も買える範囲の物をさっさと自分で買っちゃいますが :smile3: いつか、特別な笑顔でスペシャルな物を‘これ :ooo: ’って言ってみるのを夢見る夢子でございます・・・ :peke: 一度くらい言ってみたいわ~ :happy:
あ~その前にダーリン探さないと~ :happy:
riiaさま
ブランドのブティックで、「買って~ぇ :iyaiya: ❗ 」なんて言ってる女の子、間違いなく相手のふところ事情は全く考えてませんね :su2:
もしくは安っぽい素材のお洋服に、足に合ってないビニールのお靴の踵をカパカパいわせながら歩いている女の子で、バッグだけは不釣合いにブランド物・・・というのもとっても妙です :nageyari: これって日本人だけの現象ですよね 🙁
あたしの彼は今までおねだりして「ダメ」だなんて言った事ないんですぅ~、かと言って彼は別に金持ちじゃないけど。
あ~あのヴィトンのバック欲しいな(*^o^*)彼におねだりしてみよ☆
ゆいみんさま
まぁ、素敵な彼ですこと :smile3: :onpu2:
おねだりが通ったら、とびきりの笑顔で「ありがとう :smile2: :heart: 」を伝えて差し上げて下さいね :happy: :kirakira: