私が社会人としてデビューしたての、もうほんの駆け出しの子猫だった頃、同じ職場にパートとして勤務しているお姉さまがいらっしゃいました。
彼女は当時30代の後半でいらっしゃる主婦の方で、優しい旦那さまとの間には、お二人のお嬢さんに恵まれ、とても円満なご家庭の幸せな奥様で、そして優しいお母さまでした :smile1: いつもニコニコ元気いっぱいの明るい女性で、今も彼女のことを思い出すときは、きまってお陽さまのように輝く笑顔が浮かぶのです :happy:
お嬢様がたお二人がすでに小学校に上がり、少し時間にゆとりができたからということで、パートタイムでお勤めをはじめたのです。 ご自宅では旦那さまのご両親とも同居なさっていましたから、嫁姑との関係は良好でいらしたものの、「四六時中一緒というよりも、少し別々になれる時間があったら、お互い良い息抜きになるから :smile1: 」そうおっしゃっていました。
ご親戚の勧めがあって結婚することになったという旦那さまは、とても優しい方だそうで、素直に元気よくご成長なさっているお嬢様方、お舅さん、お姑さんとも上手に仲良くなさっていて、はたから見ても何の問題もない、本当に幸せな家庭の奥様でいらっしゃいました。 彼女もご自分のことを、「私は幸せ :smile1: 」っていつもおっしゃっている方でした。
そんな彼女が、ある時唐突に、「あやちゃん、将来お婿さんを決める時は、絶対に一番好きな人と結婚してね :smile1: 結婚は、本当に好きな人とするのが一番 :smile1: 」そう私におっしゃるのです。
聞けば、彼女には昔、とっても愛し合ってる人がいたんですって。 結婚の約束をして、相手のお母さまに会いに行った時に、彼女が寅年生まれの女性だからということで、どうしても結婚を許してもらえなかったそうなんです :su1: :ooo:
「アンタはいい娘さんかも知れんけど、ウチの息子がどんなに好いとっても、どうしてもダメ :su2: 寅年の女をウチの嫁には迎えられん :su2: 」
彼のお母さまは頑としてそう仰るので、彼女は泣く泣くその方との結婚をあきらめたのだと言います :ooo:
彼は母一人、子一人の親子だったので、無理やりにでも結婚して、お母様を孤立させるわけにはいかないと彼女は思ったのだそうです。 それに、どうしても結婚したいと言って無理に結婚しても、何かあるたびに、「ホラ、だから寅年の女は嫁にしたくなかったんだ :angry: :ikari: 」って言われるようなことになれば、自分はとても耐えられないだろうとも思ったそうなのです。
でも、「その人のことを忘れたことはない :su1: :ooo: 」 と、彼女は一瞬どこか遠い所を見るようにして、私にそう告白しました。 どうしてるかな、今頃はあの人も結婚して、ちゃんと子供もいるのかな・・・そして、何かあるごとに、「その人と結婚していたら今頃どうだっただろう」・・・そう考えてしまうのだと彼女は言いました。
「ダンナは無口で平凡な人だけど、本当に優しい人 :smile1: 子供たちもすごく可愛い :happy: 私は本当に幸せな家庭の幸せな主婦だと思うよ :smile1: 」
だけど、どんなに幸せでも、結婚してればいろんなことがある。 辛いなぁって思うこともあるし、嫌だなぁって思うこともある。 そんな時に彼女はいつも、「もしあの人と結婚していたらどうだったかなぁ :ooo: 」って、必ず思ってしまうのだそうです :ooo:
彼女は少し淋しそうな笑顔で私にそう言いました。 「だからねぇ、あやちゃんは絶対に一番好きな人と結婚してね :smile1: 」と・・・。
あれからずい分時間がたって、今彼女がどうしていらっしゃるかもわからないのだけれど、あいかわらずきっと、いつも笑顔で幸せで、いい奥様であり、いいお母さんであることにはかわりないと思います。
ずいぶんと時間がったったので、私もその間に沢山の物を見聞きして、すっかり貫禄のついた子猫になりました(笑) だから、彼女が実際に手にした幸せと、手にすることのできなかった幸せ・・・果たしてどちらが幸せだというかな?と考えてみたら、あの頃感じた思いとはまた違う思いがあるかなって思います(笑)
あなたはどう思いますか? 彼女の話を聞いて・・・ :smile1:
幸せって「結婚」の一つだけではないし、しかも最近は、「女性の幸せ」と一言で言っても、幸せのバリエーションは豊かだし、複数をチョイスすることもゲットすることも当然アリ :smile1: あの頃は、結婚して子供もいて、家庭が円満なうえ、お姑さんとの関係も良好なんてことになれば、もう幸せの条件の全てを満たしたといえるほどだったと思うけれど、今は結婚してようとしてなかろうと、もっとたくさんの、女性にとってのいろんな「シアワセ」といえるものが存在しているような気がする :smile1:
そう言えばあの頃、彼女はご自宅の主婦業に支障がないように、午前10時から確か午後4時くらいまでの時間を選んでの、パートタイム勤務であったように記憶しています。 仕事が済んだら毎日帰りにスーパーに寄って、お夕飯の食材のお買いものをするのが日課でいらっしゃいました。 お食事を作るのはお姑さんではなく彼女の仕事 :smile1: 毎日必ず、旦那さまとお舅さん、お姑さんの好きな物を一品ずつ加えるのだと話していました :smile1:
退社する時間が近づいてきたら、いつも楽しそうに彼女は言うのです :smile1: 「さ~て、今日は何のごちそう作ろうかな :smile3: 」って。
「今日は何か美味しいものでも作って家族と一緒に食べようかな :smile1: 」そう思いついた時、私も知らぬ間に彼女の口癖をつぶやいています :smile1: 「今日は何のごちそう作ろっかな~ :smile1: 」・・・すると、きまって何だかちょっとした幸せな気持で、胸がいっぱいになるのです :happy:
幸せって、ただ心で感じるものだといいます :smile1: ところで、どうしても欲しかったものを無理して手に入れた時、実際に手にしてみたら、思ったほどのことなかったな~ってこともあったりしますよね・・・ :happy: ねぇ?
ぽちっとしてもらえたら、あなたが思っている以上に幸せを感じてしまっている :smile2: :heart: ワタシです~
Ayaさん、こんばんは?。
結婚に限らず、そういうふうに思っちゃうことって
ありますよねー。
でもそのときのその選択が、今を作っていると考えると
やっぱりそれが正しかったんだなぁと思います。
今日も読んでいて、ウルウルしてしまった私は友達の結婚パーティー帰りでございます?♪
kantsukiさま
結婚式にご出席なさってシアワセのおすそ分けをもらうって、すごく素敵なことですね
過去の自分の選択が、今の自分を作っている・・・本当にそのとおりですね~
自分の選択は正しかったと胸を張って言えるよう、自信をもって生きて行きたいな~と思うのです