人間関係

フィリピンの祝日と奇跡の教会

11月に入りました。

セブ島での1ヶ月間の留学期間も、あっという間に折り返し地点です。 早いわ〜。

今週末は、この国は三連休になっているため、学校も金曜日からお休み。

10月31日から11月2日までは、フィリピン全土が「祈り」に包まれます。

この期間は、カトリックの伝統行事であるAll Saints’ Day(万聖節) と All Souls’ Day(死者の日) にあたるため、多くの人々が郷里へ帰り、家族そろってお墓参りをするのだそう。

私の先生であるAngelも、ご自身の故郷であるボホール島にお里帰りするとのことで、すごく嬉しそうに出かけていきました。

フィリピンではこの時期を Undás(ウンダス) と呼んで、ちょうど日本のお盆のように「亡くなった人を偲び、家族の絆を確かめる日」として大切にしています。

街角のお花屋さんにはお供え用のお花がたくさん並び、あちこちのセメタリーには、お花とろうそくのあかりが灯ります。

そして、夜にはあちこちの教会に人々が集い、ミサの声や讃美歌が響くのです。

ちょうど、日本の「お盆」のように、この時期はフィリピンの人たちは、“あの世とこの世をつなぐひととき”を過ごすのですね。

この習慣の起源は、16世紀にスペイン統治下でカトリックが伝わったことにさかのぼるのだそう。

けれど、おそらく、もっと深いところには、ものすごく家族の絆を大切にするフィリピンの人たちの心の中に、脈々と受け継がれてきた「祖先を敬う心」があるのだと思います。

カトリックの信仰と、先住民族の先祖崇拝の文化が溶け合って、今のUndásという温かい祈りの風景が生まれたのです。

さて、そんな休日を利用して、私たち姉妹は、セブ島の南、シボン(Sibonga)という小さな町にある、この国ではとても有名な「奇跡の教会」を訪れました。

それは、丘の上にそびえる、まるでヨーロッパの大きなお城のような、信じらおれないほど大きな教会、「シマラ教会(Simala Shrine)」です。

地元では「奇跡の教会」として知られ、祈りを捧げた人々のもとに、実際に癒しや救いが訪れたという体験談が絶えないのだそう。

この教会が、“奇跡の教会”と呼ばれるようになったのは、1998年に起こったある出来事がきっかけでした。

その年、フィリピンでは麻疹(はしか)が流行して、たくさんの子どもたちが命の危機にさらされたのだそうです。

そこで、シマラ教会の修道士たちは、村人たちと共に、聖母マリア像の前で熱心に祈りを捧げていたのだそう。 すると、なんと、マリア像の目から涙が流れ落ちたのですって❗️

その瞬間に立ち会った人たちは感嘆し、「マリア様が苦しみを共にして悲しんでおられる」と感じたのだそうです。

さらに奇跡は続きます。 

その後、病に苦しんでいた子どもたちが次々に回復していきました。

この出来事は「Simala Miracle(シマラの奇跡)」として、たちまち国内外に知られるようになります。

教会の一角には、聖母マリアのご加護を受けた人たちから寄せられた感謝の手紙や写真だけでなく、たくさんの松葉杖、車椅子などがぎっしりと展示されていますよ。

病の治癒、試験の合格・・・私の先生方にもお尋ねしたら、みんな「願いが叶ったよ」という答えが返ってきました。 驚きですよね。

国民の大半がカトリック教徒だといわれる、ここフィリピンの国の人々にとって「信仰」は生活の中に息づいていて、この教会もまた、“生きた祈りの場”そのものです。

土足厳禁の、この聖堂の中を歩いて、マリア様の近くに進むと、言葉では説明できない“清らかさ”に包まれます。

片道4時間かかりましたが、とても貴重な体験ができたことに感謝です。

Jim先生のサントニーニョも一緒にお参りしてくれました。

今日もご覧下さってありがとうございます。
このバナーをポチっとクリックして、ブログのランキングアップにご協力くださいませ‼ 応援よろしくお願いします。


人気ブログランキング

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。