人間関係

三人称

 日本語を知る外国人は、口を揃えて「日本語は難しい」と言います。 そうよね、確かに 『私は・・・』 なら、例えば英語だと 『I』 だけど、日本語なら 私、僕、俺、ワシ、我輩、拙者・・・ :angry: ! 他にももっとたくさん・・・ 私達は自然にやっていることだけど、状況に合わせて使いこなすことは慣れない人には結構大変かもね :nageyari:

 「あのコがね・・・」 「アイツがさ・・・」 第三者を指すいわゆる三人称ですが、考えたら身近な人のことを何と呼ぶかで、その人の、人柄が分かるような気がしませんか?

 例えば、妻帯者の殿方でしたら、奥様のことを人前でなんと呼ぶか・・・。
女房、家内、かみさん、嫁さん、ウチのヤツ・・・、それから、わざわざ「愚妻」なんておっしゃる方、これは聞いていて、こちらがいい気分はしませんし、ただ「ウチの」とだけおっしゃる方、中には「かあちゃん」とおっしゃる方もいらっしゃる :uuuum:

 わたくし、個人的には、結婚相手に外で自分のことを 「かあちゃん」 と呼ばれるのだけは想像するだけでちょっとツライものがあります :su2: :ase: いくら愛情たっぷりでそう呼ばれたとしてもです。 (「かあちゃん」な方、すみません :nageyari: ) なので、意識的にその素質がある方(笑)とは、お付き合いを避けているかもです :nageyari:

 男の子って、おもらししてピーピー泣いている頃は 「ママー、ママー」 なんて言ってたくせに、ちょっとお年頃になると、人前ではテレちゃって 「おふくろー :su2: 」 とか、「おい、かあちゃん :su2: 」 な~んて、ご自分のお母様のことを呼んだりしますけど、基本的に男性が奥様のことをなんて呼ぶかというのもこれと同じで、妙なテレのようなものがあって、ぶっきらぼうに「ウチの」とか、あんまりな方になると「愚妻」とかの呼び方は、もしかするとこのテレの象徴なのかも知れませんね。

 意外と奥方様のことを外で「愚妻」呼ばわりなさる方の奥様に実際お目にかかってみると、驚くほどよくできた方で、才識兼備のステキな憧れてしまうような女性だったということが多く、実はご主人様はご自宅では、奥様に頭が上がらなかったりするものです。

 それにしても、そう思って殿方を観察すると、奥様のことを何と呼んでいるかで、その方のことが何となく分かる気がします。

 欧米では、家庭では男と女である夫と妻が基本です。 日本語ではご自身のお子様のことを、「ウチの子」 とか 「私の娘」 なんて呼び方をしますが、例えば英語では必ず 「私達の子供」 です。 うっかり 「私の子・・・」 という呼び方をして、「あなたは離婚しているのか」 と言われたという話も聞きます。

 つまり、家族でも、子供はいずれ独立して自分達の道を歩むのが当然なのだから、夫と妻という、あくまで男と女の二人の関係が、なにより大切だという考えなわけですよね。

 「日本の女性は少女からいきなり母になる」 欧米の人は日本人女性をこのように例えたと聞いたことがあります。 日本の女性はいわゆる「オンナ」である時期がないのだと。
 これにはいささか「オンナ」として残念に思うものがあります。 実際、結婚して子供が出来たら、夫婦の関係も 「夫と妻」 というよりも 「おとーさんとおかーさん」 としてのほうが強くなってしまう。
 「夫は私のことをお母さんとカン違いしてるのよね、私は夫の母親じゃないんだけど・・・ :uuuum: 」 という、グチ(?)もよく聞く話です。 

 夫や子供の立場からすると、『おかーさん』 には母親としての役割のみに専念してほしいものなのかも知れないけど、その前に『女』であるということも、尊重してあげて欲しいものだという気がします。 家族だからこそ、なおのこと。

 ところで反対に、奥様の立場である女性が、人前でご主人様のことを何と呼ぶか。 これでもその方の人柄と、その方のご家庭の雰囲気が感じられますよね。
 主人、夫、ダンナ、パパ、ウチの人・・・ :smile1: ご主人様のことを 「彼」 と呼ぶ方も、なんだかイマ風なスマートさで、微笑ましいと感じます。
 ある既婚女性が 「女中じゃあるまいし、なんで夫のことを主人なんて呼ばないといけないのよ :su2: 」と話していらっしゃるのを聞いて、ほほ~ :smile1: なるほど~、確かにその考え、イマドキっぽいしカッコイイ :smile3: ❗ と思ったことがあります。

 ただ、そんな方でも状況に応じては旦那様をたてる意味で、「主人が・・・」なんて使い分けていらしたら、更にオンナっぷりがあがるってカンジでステキですよね :happy:

 時と場合によっては 「夫」 という呼び方でさえ場違いに感じられ、他人ながらぎょっとなることがあります。
 あるとき、ご年配の知人の男性がおっしゃっていました。 「ウチの嫁がね、息子のことを、私達の前でも苗字にクン付けで呼ぶんですよ :uuuum: あれは我々が聞いていて、どうもいい気分がしない :nageyari: 」と・・・。

 私はそのお嫁さんにはお目にかかったことがないのですが、その話を聞くだけでおそらく、その天真爛漫さに彼のご子息は惹かれたのだろうということは容易に想像がつきましたが :deredere:  まぁ、奥様になられた立場の大人の女性として、せめてお舅さん達の前では旦那様のことを 「さん」 付けで呼んで差し上げられるような気遣いをしてあげなくてはね・・・なんて、余計なことながら思ってしまいました :nageyari:

 身近な大切な方のことを人前で何と呼ぶのか・・・。 その呼び方は、自分に対する鏡でもあるって気がしませんか? その呼び方で他人には、あなたのことも、あなたの大切な人のことも、イメージが作られているって気がします :smile1:

 さて、とっても申し上げにくいのですが・・・ どうしたことか、ブログランキングの順位が下がってきてしまっています 🙁 本当に、これはどうしてしまったことなのでしょう :sad2:  それで、あなたの愛ある「ぽちっと」をお待ちしています。

 

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。